首都圏から収集・運搬された食品廃棄物を受け入れ、まず、強力な「破砕機」にかけて微細化します。次に「選別機」で、廃プラスチックなどの不適物を取り除き、メタン発酵の原料となる生ごみを発酵槽で「メタン発酵」を行ないます。メタン発酵によって発生した「メタンガス」は、「ガスエンジン」に利用され、「電気」と「熱」のエネルギーを生み出します。また、発生する「バイオガス」が「都市ガス」としても利用可能であることを東京ガス株式会社と共に確認し、供給しています。
※発電量は約40,560kWh/日、およそ4,000世帯分
※都市ガス供給量は約2,400m³/日、およそ2,000世帯分

年間数日の定期整備期間を除き、毎日24時間、生ごみなどの一般廃棄物と産業廃棄物の受入が可能です。一日の処理能力は130tで約59万人が出す食品廃棄物の量に相当します。

食品に関連する業種では、毎日、事業の繁忙に応じて食品廃棄物が発生し、その分別や管理に手間とコストがかかります。とはいえ、分別指導を多くの従業員に徹底させたり、保管するスペースを確保するのは容易ではありません。食品廃棄物の量が多い大都市圏・東京にあっては、食品リサイクル法の施行と相まって事情は深刻です。

バイオエナジーでは、分別が不十分な食品廃棄物を破砕・選別により、不適物と生ごみに分別します。そのため、食品廃棄物を排出する際は、簡単な分別のみで、受入が可能です。
また、生ごみの品質も問わないので、溜まった生ごみを冷蔵保存する必要もなく、分別も簡単です。

* 分別の目安は、不適物の混入量が10%程度であれば、リサイクルが可能です。
* 不適物の混入が多い場合でも引き受けは可能ですが、受入単価が異なります。

分別の目安

  • 大変よい分別例(調理後の生ごみ)

  • 標準的な荷姿(パック入りの食品廃棄)

  • 受入できない例(生ごみがほんのわずか)

受入れた食品廃棄物を、破砕機、選別機で生ごみ以外の包装トレイ、ビニール類、紙類、割箸等の発酵に不向きなもの(不適物)を取り除き、メタン発酵の原料を作ります。この原料を発酵槽でおよそ30日かけてメタン発酵を行います。発酵槽では、自然界に存在する微生物が生ごみを分解することで、バイオガスが発生します。

安定した発酵を行うため、中温発酵を採用しています。

発生したバイオガスでガスエンジン発電機を動かして発電します。
発電量は1日40,560kWh、およそ4,000世帯をまかなえる電力です。

生ごみ由来のバイオガスを都市ガスとして供給する新たな試みに成功、実用化を開始しました。
都市ガスの供給量は1日約2,400m³、およそ2,000世帯分をまかなえる量です。
この「バイオガス都市ガス導管注入実証事業」は国のプロジェクトとして進められました。